5月の米雇用統計、FRBの資産買い入れ継続を示唆、縮小後ずれも=フィッチ

格付け会社フィッチ・レーティングスは7日、5月の米雇用統計は、
米連邦準備理事会(FRB)が資産買い入れプログラムを継続する
公算が大きいことを示唆する内容との見解を示した。

緩やかな雇用の伸びを踏まえれば、FRBが資産買い入れの縮小を
始める時期は、2013年終盤以降にずれ込む可能性があるとの見方を示した。

また、FRBの資産買い入れ規模をめぐる観測が今後も、
株式など金融市場のセンチメントを左右することになる
との見通しを示した。

失業率は7.6%と、前月の7.5%から
上昇したものの、労働参加率の上昇を反映した。

フィッチは、米経済指標の内容が強弱まちまちとなる中、
現在の雇用増加ペースは、FRBが早急に量的緩和QE
政策を終わらせる可能性が低いことを示していると指摘。

最近確認されている米住宅市場回復の兆候は明るい材料で
あるものの、世界的な景気減速が、米労働市場の力強い回復を
妨げていると分析した。

その上で、雇用統計は総じて、労働情勢の著しい改善
もしくは悪化いずれの兆候も示さなかったとした。

また、失業率を2015年末までに6.5%まで低下させるためには、
月平均で約20万人の雇用増が持続することが必要との見通しを示した。