現在の低金利局面、永続すると想定すべきではない=独連銀総裁

ドイツ連銀のバイトマン総裁は、ユーロ圏諸国や
民間セクターは現在の低金利局面が続くと
考えるべきではない、との見解を示した。

南ドイツ新聞のインタビューで同総裁は、欧州中央銀行
(ECB)の債券買い入れを批判、ドラギ総裁は責務の
範囲内で買い入れを行うと言明していることを市場は
見過ごしていると指摘、これにより債券買い入れには
制限があると述べた。

イトマン総裁は欧州は現時点で金利上昇に対応できるか
との質問に対し、「各国・民間部門とも、現在の低金利局面が
永続すると見込むべきではない。通常の金利水準でも
債務の利払いができるようにすべきだ」と述べた。

ECBが必要な場合に金融引き締め策をとることを、
ユーロ圏諸国の債務問題のために躊躇すべきではないとしたが、
「現時点でインフレはない」と述べた。

ECB債務買い入れに制限を設けることは正しい方向だが、
「格付けが悪いソブリン債買い入れは、基本的な問題の
解決にはつながらない」と語った。

キプロスの銀行再編コストを中銀が担うことは
容認できないとし、「銀行再編は財政政策の責任で
あることを明確にしなければならない。誰が損失を
負担するのか、投資家や債権者なのか、あるいは
納税者なのか、政治家が決める必要がある」と述べた。