ECBの緩和出口なお遠い、新たな措置に柔軟=クーレ専務理事

欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事は25日、
ECBが緩和的な金融政策を解除する時期は
依然として遠いとの認識を示した。

また、ECBは新たな措置について柔軟な姿勢を維持しており、
必要に応じて実施することができると語った。

専務理事は、ユーロ圏の経済成長が年内は弱く、
インフレは「2%を明確に下回る水準にとどまる」
との見通しを示した。

「市場の一部セグメントへの金融政策の波及を
支援するためにECBが導入した様々な非標準的措置を
必要な限り継続する」としたほか、「正当化される場合、
標準的・非標準的な他の措置を実施することができる」と言明。

ECBの政策の「出口」が遠く、今後も引き続き
緩和的となることに疑念を持つべきではないと強調した。

中銀預金金利のマイナスへの引き下げについては
「技術的な準備を進めるとともに、市場参加者との
協議を行っており、技術的には用意ができている」と述べた。

その上で「物価安定の見通しに鑑みて正当化される場合、
柔軟な姿勢で標準的・非標準的政策手段を検討する」
との考えを示した。

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が
緩和縮小の青写真を示したことに関しては、
ユーロ圏債券に打撃が及ばないよう留意する
必要があると指摘。

「ECBとして利回りの水準と利回り曲線のカーブが
われわれの政策スタンスから見て引き続き適切と
なることを確実にする必要があり、そのために
活用できる標準的・非標準的措置を備えている」と述べた。