欧州銀ストレステスト、保有国債の扱い厳格化の公算

欧州各国は、次回の銀行のストレステスト
(健全性審査)について、欧州中央銀行(ECB)が
中心的な役割を果たし、より詳細な資産審査が
行われることで、これまでの審査で欠いていた
信頼性が高まることを望んでいる。

過去のストレステストでは、アイルランドやスペイン、
キプロスの金融セクター問題を見過ごしてきた経緯があり、
投資家や納税者に金融セクターの改善を印象付けるには、
包括的かつ開かれた資産審査が求められている。

欧州銀行監督機構(EBA)の幹部、ピアーズ・ハーベン氏は25日、
銀行間連の会議で「より良い出発点が必要」とし、
ストレステストの成功には「資産の質について適切な
データを集め、確実に審査を行うことが鍵となる」と述べた。

ECBは2014年半ばに予定されている銀行監督の
一元化を前に、綿密な審査の実施を求めている。

2011年実施のストレステストでは、
ソブリン債の扱いが争点となった。

当時は売却すれば損失が発生する国債についても、
特定のカテゴリーに分類することで、銀行は
損失計上を行う必要に迫られなかった。

だが過去にEBAの議長代行を務め、現在は
会計事務所アーンスト・アンド・ヤングの
金融リスク部門パートナーのトム・ユエルタ氏は、
ロイターに対し、こうしたソブリン債潜在的
損失を今回のストレステストでは計上する必要が
出てくるだろうと述べた。

ソブリン債の扱いについては
「間違いなくより厳しくなる」という。