緩和出口めぐるFRB当局者発言、市場の不安定化招く可能性=IMF
国際通貨基金(IMF)の首席エコノミスト、
オリビエ・ブランシャール氏は25日、米連邦準備理事会
(FRB)当局者による緩和縮小に関する発言が世界の
金融市場を不安定化させる可能性があるとの見解を示した。
その上で、最近の市場の動きは誇張されていると指摘した。
国際金融協会(IIF)の会合で述べた。
バーナンキFRB議長は前週、米経済が予想通り
改善すれば年内に債券買い入れを縮小し、来年半ば頃までに
終了するとの見通しを示した。
これを受け、各国で株価や債券価格、商品
(コモディティー)相場が軒並み急落した。
ブランシャール氏は「(世界)経済は回復途上にあり、
量的緩和(QE)の出口のスピードが肝心だ」とし、
「概念上は基本的にそれほど難しくないが、
どのように進めるかをめぐる意思疎通の問題があり、
それがボラティリティを生じさせる。ただ、ここ1週間に
見られたボラティリティは行き過ぎだ」と述べた。
また「FRBは資産売却を開始した場合に何が起きるか
見当がつかないため、(緩和の)量についてコミット
することはできない」とも指摘した。