ユーロへの信頼回復がユーロ上昇の要因=ECB総裁

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は26日、
ユーロ相場の上昇について、ユーロに対する
信頼がある程度回復したことが要因との見解を示した。

ユーロ相場はECBにとって政策目標ではないとしつつ、
ユーロ相場は物価安定と成長にとって重要と指摘した。

また、ここ数週間の市場の
ボラティリティを注視する姿勢を示した。

同総裁はまた、ECBにとって例外的な金融政策措置からの
出口は依然として遠いとの見解を示すとともに、
国債買い入れプログラム(OMT)について、
必要があればいつでも活用する用意があると述べた。

フランス下院の委員会での発言。

総裁はまた、ECBの金融政策を「緩和的」と表現し、
予見できる将来において金融政策は緩和的で
あり続けると述べた。

さらに総裁は、必要に応じて新たな措置を講じる
用意があるが、金融政策により実質的な経済成長を
生み出すことは不可能で、各国政府は改革により
潜在成長率を引き上げるべき、との考えを示した。

総裁は仏下院の委員会で「ECBは危機に対して
積極的な対応を行ってきた。必要に応じて再び
行動する用意がある」と語った。

「市場安定と景気支援に向けECBはできるだけの事を
行った」とした上で「今度は各国政府や議会が、
潜在成長率引き上げに向けできるだけのことを
行う必要がある」と述べた。

その上で「金融政策は実質的な経済成長を
作り出すことはできない」とし「経済が十分に
生産を行っていない、もしくは、企業が競争力を
失った、との理由で成長が低迷しているとしたら、
これはECBの力の及ばないところだ」と語り、
金融政策で達成できることには限度がある
との考えを示した。