米金融政策が市場・世界経済に及ぼす影響を注視=日銀総裁

日銀の黒田東彦総裁は24日の参院予算委員会で、
資産買い入れの縮小が議論されている米国の金融政策に関し、
米経済の動向とあわせて金融市場や世界経済に及ぼす影響を
注意深くみていく、と語った。

公明党の魚住裕一郎委員の質問に答えた。

黒田総裁は、米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和政策に
おける資産買い入れの縮小を議論している背景について
「米経済が緩やかに着実に回復している」ことをあげた。

市場で観測が高まっていた9月の縮小開始は見送られたが、
総裁は「FRBは経済・物価に応じて適切な政策を行うと
言っている」とその時の米経済の状況を踏まえた対応
との見方を示した。

その上で、米緩和縮小をめぐり、夏場にかけて
経常収支赤字の新興国を中心に通貨の下落や
株安などが進行し、「日本にも一定の影響を
与えたことは否めない」と指摘。

「今後も米国の経済や金融政策の動向が国際金融資本市場、
世界経済に及ぼす影響を注意深くみていく」と語った。