流動性供給措置を恒久化すべきでない=メルシュ専務理事

欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事は26日、
ECBの行動余地は限られており、銀行に必要以上の
流動性を供給する措置を恒久化させるべきではない
との考えを示した。

メルシュ氏は講演原稿で、ECBは銀行セクターへの
スムーズな流動性の流れを確実にすることが必要としつつも、
「過度な流動性政策は、これまで有益かつ必要であったが、
恒久的な機能にすべきではない」と強調。

銀行のバランスシートの再編や構造的なぜい弱性に
対処するインセンティブを低下させるような不良債権
資産の誇張や恒常化を回避するために「実施期間を
限定すべき」と語った。

また、ECBが起債市場で政府債を
買い入れることはできないと言明。

「ECBの主要責務は物価安定の維持」とし、「ECBの
行動余地は限られており、起債市場での政府債の買い切りや
公共債務のマネタイズ化などの措置を講じることは
許されていない」と述べた。