キャメロン英首相、ダボス会議でEU残留に自信表明

キャメロン英首相は24日、スイスで開かれた
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、
英国は欧州連合EU)加盟条件をめぐるEUとの
再交渉に成功し、英国はEUに留まると
確信していると語った。

首相は、ユーロ圏の機能向上に必要な変更は
EUによる条約改正を意味すると指摘。

条約改正は、英国にEUとの関係を
見直す機会を与えることになる。

首相は演説で、来年の総選挙で保守党が政権を
維持した場合、EU残留か離脱かを問う国民投票
実施する前にEUとの関係を見直す計画について触れ、
「(加盟条件の)再交渉に成功し、国民投票で支持を
得られると確信している」と発言。

EUに留まることは可能であり、
英国に勝算がある」と語った。

今年5月の欧州議会選挙と来年の英総選挙を控え、
EU離脱を唱える英国独立党(UKIP)と保守党内の
欧州懐疑派議員は首相に圧力を掛けている。

また、最近の世論調査では、機会があれば
EU離脱に投票するとの回答が僅差で過半数を占め、
首相は世論への配慮も求められている。

ただ、EU離脱には大企業が反対しているほか、
EU当局者は離脱で英国の世界への影響力が
低下すると指摘。

また、他のEU加盟国は英国の加盟条件をめぐる
再交渉が成功する可能性は低いとみている。

キャメロン首相は演説で、英国と欧米諸国は
規制環境を整備すれば、アジアから雇用と
工場を呼び戻すことで富を増やす機会を
得ていると指摘。

アジアでのコスト上昇や変化する消費者の
要求により迅速に対応する必要性を受け、
企業は雇用やサービスを本国に移転する計画を
より魅力的に感じている、と述べた。

とりわけEUに対しては、安価なエネルギーとして
アジアからの事業移転を支援するシェールガスへの
過度の規制をしないよう呼び掛けた。