ドイツの貿易黒字は「不公平」、政府高官が異例の批判=独誌
ドイツ外務省のミヒャエル・ロート欧州担当副大臣
(社会民主党=SPD)は、同国の巨額の貿易黒字は
「不公平」だと指摘した。
政府高官が同国の貿易黒字を批判するのは異例で、
内需拡大や不均衡是正をドイツに求める
その他の欧州諸国や米国と歩調を合わせた格好だ。
同副大臣は独シュピーゲル誌(オンライン版)の中で、
「赤字国が状況改善の責任を負っているのと同じように、
いわゆる黒字国も責任を負っている」とコメント。
「低賃金セクターの拡大や、脆弱な雇用契約の
増加を通じ、パートナー諸国と比べてわれわれは
不公平な利点をつくり出してきた」と述べた。
また、ドイツは欧州連合(EU)内の不均衡を
縮小するために一段と努力しなくてはならない、
と付け加えた。
ドイツの昨年の貿易黒字額は1989億ユーロ
(2734億ドル)に達し、過去最大となった。
昨年12月にメルケル首相率いる大連立政権に
加わったSPDは、巨額のインフラ向け支出や
新たな最低賃金を含めた内需拡大策を求めていた。