ECB、金利政策で数値基準は採用せず=コンスタンシオ副総裁

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は22日、
ECBが金利政策を特定の数値基準と結びつけることはない
との認識を示した。

米連邦準備理事会(FRB)が主催する会議で
エコノミストや政策当局者らを前に語った。

副総裁は、連邦公開市場委員会FOMC)が
このほど撤廃した将来の金融政策の方向性を示す
数値基準に触れ、「われわれはそれが有用に
ならないと考えている」と指摘。

利上げの時間軸を示すアイデアについても
「(数値基準よりも)さらに悪い」と述べた。

副総裁は、一段の政策緩和が必要になれば、
利下げや量的緩和、マイナスの預金ファシリティー金利
目標を定めた流動性供給オペなどその他の手段が
ECBにはある、と指摘した。

ECBは今月6日の理事会で、主要政策金利
据え置くとともに、ユーロ圏の景気回復を
促進するための追加措置の実施も見送った。

一方、ECBのスタッフ予想では、向こう数年に
わたり低インフレが続くとの見通しが示された。

コンスタンシオ副総裁は22日、ECBが理事会で
実際にはフォワドガイダンスを強化し、
緩和スタンスと経済の緩みの終了を
結び付けていることを市場は見落としていると指摘。

「われわれのフォワドガイダンスが経済の緩みを
考慮に入れていることを皆に理解してほしいと
私は思っており、それはわれわれがもう少し
明確化しなければならないことだと考えている」
と述べた。