カナダ中銀が政策金利を1%に据え置き、インフレの弱さ懸念

カナダ銀行中央銀行)は16日、政策金利である
翌日物金利を予想通り1%に据え置いた。

総合インフレ率は従来の予想より速いペースで
加速する見通しだが、一時的な要因によるところが
大きいとの考えを示し、引き続き弱いインフレに
対する懸念を示した。

中銀は「インフレに対する下方リスクは
依然として重大」とし、過去最高近辺にある
家計債務に絡むリスクも高止まりしていると
指摘した。

こうしたリスクは十分に均衡が取れているため、
金融政策スタンスを変更する必要はない
との見解を示した。

その上で「次回の政策金利変更の方向性、
及びその時期は、新たに入手される情報が
リスクの均衡にどのような影響を及ぼすかに
左右される」とした。

同時に公表された金融政策に関する四半期報告書では、
総合インフレ率が2015年第1・四半期に2%に達する
との見通しが示された。

1月時点は2015年末まで2%に達しないと
見込まれており、従来より速いペースで
2%の水準に達すると予想されている。

ただ中銀はインフレ加速は、ガソリンや
天然ガスの価格上昇、カナダドルの下落が
主因としており、重要視しない考えを示唆した。

コアインフレ率は、経済の過度な緩みや
小売り業界の競争激化を背景に、
2016年第1・四半期に2%の水準に
回復すると予想されている。

また成長率予想については、第1・四半期を
年率2.5%から1.5%に引き下げたが、
2014、2015年通年の成長率は2.5%で
据え置いた。