次回ECB理事会、複数の措置打ち出す可能性=メルシュ専務理事

欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事は28日、
低いインフレ率と信用の伸びに対処するため、
来週6月5日の理事会では複数の措置を
打ち出す可能性があるとの見方を示した。

ただ、措置の実施時期は
それぞれ異なる可能性があるとしている。
東京で記者団に対して述べた。

専務理事は、ECBが利下げするとしても、
3つの主要金利の間の差(コリドー)は
維持するとの姿勢を示した。

またデフレは見込んでいないが、ECBは念のため
その可能性に対して備えていると述べた。

メルシュ氏は日銀での会合の際に記者団に対し、
「われわれは標準的及び非標準的措置を用いて
行動することに違和感はないと表明したため、
期待感が高まっている」との認識を示した。

「われわれはこれまで、利用可能な措置の
範囲を広げてきており、その成果の一部を
理事会で公表することになる」と語った。

ドラギECB総裁は今月の理事会後の記者会見で、
6月初旬に公表されるスタッフ予想の内容を
見極めたいとしながらも「理事会は次回行動
することに違和感はない」と述べている。

ECB当局者らはマイナス預金金利
選択肢の1つであると明らかにしている。

メルシュ氏の発言通り短期金融市場への
悪影響回避のためにコリドーが維持されるとなると、
中銀預金金利がマイナスに引き下げられた場合は
ファイナンス金利と限界貸出金利