豪ドルは高水準、どこかの時点で下落も=ケント豪中銀総裁補

豪準備銀行(RBA、中央銀行)のクリストファー・
ケント総裁補は16日、商品価格の下落を考慮すると
豪ドルは高水準にあるとの認識を示した。

その上で、どこかの時点で
下落しても驚きではないと述べた。

また、失業率については2015年も相対的に
高い水準が続く見通しとし、賃金上昇率や
インフレ率が抑制されるとの見方を示した。

同国の国際競争力は鉱業ブームの最盛期に
低下したが、賃金の伸び低迷と生産性向上が、
競争力の一部回復につながっている、と述べた。

総裁補は「労働力需要はここ数カ月に改善した。
ただ、雇用の伸びが昨年低調だった反動も
一部あるかもしれない」と指摘。

「改善はしたものの、労働市場にはなお、
かなりの余剰生産能力がある」と述べた。

その上で総裁補は、雇用は向こう数年間に
わたってごく緩やかな伸びにとどまると予想。

「失業率は相対的に高い水準が続く。
2015年後半にもなれば、国内総生産
GDP)伸び率がトレンドを上回るペースに
加速し、失業率も低下し始めるのではないか」
との認識を示した。

オーストラリアの失業率は今年1月と2月は
6%と10年ぶりの高水準を記録したが、
その後の3カ月は5.8%で横ばいとなっている。