衝撃がユーロ圏回復損なう恐れ、デフレリスクも=IMF

国際通貨基金IMF)は14日公表したユーロ圏経済に
関する報告書で、一段の衝撃が及べば回復の腰を
折りかねず、改善傾向にある市場の地合いを
損なうとともに、デフレに陥る恐れがあると指摘した。

報告書は、ユーロ圏経済の回復は依然ぜい弱とし、
「短期的に政策余地が限られている中で、
ユーロ圏経済に内外から一段のネガティブな
衝撃が及べば、金融市場の地合いを悪化させる
とともに、回復を停滞させ、低インフレ、もしくは
デフレに陥る可能性がある」との見解を示した。

「総じて中立的な財政スタンスは適切」としながらも、
成長が下振れした場合でも、追加の緊縮措置は
「自己破滅的」として、控えるよう提言した。

IMFはまた別の報告書で、欧州中央銀行(ECB)が
量的緩和策に踏み切る場合には、主要国だけでなく、
ユーロ圏諸国全体が恩恵を受けるよう確実にする
必要があると指摘した。