フォワードガイダンス、利上げ時期特定せず=英中銀総裁

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は15日、
中銀の金融政策の先行き指針を示すフォワドガイダンスは、
金利が中期的にどのように変化するかを示すためのもので、
利上げ時期を特定するためのものではない、との考えを示した。

中銀は昨年8月にフォワドガイダンスを導入し、
失業率が7%に低下するまで低金利政策を続ける
方針を示した。

ただ、失業率が中銀予想よりも速いペースで
改善したことから2月にフォワドガイダンスを修正し、
経済の余剰生産能力に関する幅広い指標を注視するとした。

総裁は議会証言で「金利サイクルの開始時期は
はっきりは分からない。指標次第だ。われわれは、
市場が指標に反応することを期待している」と語った。

総裁は、利上げ開始時期は市場が予想しているよりも
早期になるかもしれない、との先月の発言について
質問された際、英経済の回復に伴い利上げが早期になる
可能性があることを投資家に考えてほしかった、と答えた。

「われわれは、良好だったとはいかないまでも、
予想通りだった一連の指標に、市場が
反応していないことを懸念していた」と述べた。

その上で「金融政策委員会が示しているのは、
金利の中期的な道筋に関する指針であり、
利上げ開始時期ではない」と語った。