世界外貨準備のユーロ比率、昨年また低下=ECB

欧州中央銀行(ECB)が16日公表した報告書によると、
世界の外貨準備に占めるユーロの比率は2013年末時点で
24.4%と、為替レート調整後の1年前との比較で
0.9%ポイント低下した。

一方、ドルの比率は61.2%と前年比横ばいだった。

ユーロはドルに次ぐ第2の準備通貨であることに
変わらないが、比率は2010年半ば以降低下している。

ECBはユーロの比率が引き続き低下したと指摘した上で、
「米ドルの比率はほぼ変わらずで、豪ドルとカナダドル
比率はさらに上昇した。中銀が外貨準備の運用先を
非伝統的な準備通貨の方に一段と多様化している
表れかもしれない」とした。

世界の外貨準備は2013年に拡大を続け、
過去最高の11兆7000億ドルに達した。

ECBによると、ユーロ圏への
海外からの投資は昨年増加した。

特にポートフォリオ投資の需要は、金融危機
始まった2007年以降で最高の水準となった。

ECBは「こういった資本の流入は、ユーロ圏の
マクロ面での改善やテールリスクのさらなる縮小、
国際的投資家による新興国証券から脱却した資産の
再配分といった内外の要因を反映している」
と分析した。