「反動減長期化」を景気下押しリスクに追加=8月の月例経済報告

政府は8月の月例経済報告で先行きの景気について、
これまでの海外景気の下振れに加えて、駆け込み需要の
反動の長期化が「景気を下押しするリスクに留意する
必要がある」とした。

3、4カ月後の秋が深まる時期になっても消費が
回復しないような事態を政府がリスクとして
想定していることを盛り込んだ。

他方で足元の国内景気の基調判断は「緩やかな
回復基調が続いており、消費税率引き上げに伴う
駆け込み需要の反動も和らぎつつある」として、
据え置いた。

個人消費は小売り関連の最新の指標が
悪化しているものの、台風や天候不順の
影響もあり、判断は据え置いた。

生産も足元まで悪化が目立つが、
判断は据え置いた。
住宅は判断を上方修正した。

個人消費は「一部に弱さが残るものの、
持ち直しの動きが見られる」として据え置き。

消費総合指数は5月、6月と
連続で前月比改善している。

最新7月の小売り関連指標は百貨店やスーパー、
家電販売店、新車販売ともに前年比減少を
脱していないが、天候の影響があるとみている。

設備投資は、資本財総供給や機械受注など
参考指標が6月にかけて改善傾向を
示していることや、最近発表された
政策投資銀行の今年度設備投資計画が
しっかりした伸びになったことから、
「増加傾向にあるものの、このところ
弱い動きもみられる」との判断を据え置いた。

輸出は数量ベースでみても前月比減少傾向が
続いているが、7月は小幅減少にとどまったこともあり、
判断は「横ばい」で据え置いた。

一方で住宅は「このところ減少テンポが
緩やかになっている」として13カ月ぶりに
上方修正した。

生産は、6月も前月比で減少し、
出荷は減少が続いている。

内閣府は「反動の影響もあって弱含み」と
すでに判断を引き下げており、そのまま据え置いた。