ユーログループ議長とECB総裁、構造改革の重要性訴え

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁とユーロ圏財務相会合
(ユーログループ)のダイセルブルーム議長は4日、
競争力を高めることが経済成長を達成する唯一の方法
との見解を示した。

財政政策、金融政策のどちらかだけでは成長を
回復するには不十分で、政府は企業活動や
雇用創出を阻む規制を改正する必要があると指摘した。

ドラギECB総裁は政策金利引き下げと
新たな経済支援措置を決定した理事会後の会見で
「われわれは、流動性供給や与信拡大に向けた措置は
必要なだけ講ることができる。しかし、新たな事業の
立ち上げに8カ月を要し、開業したら多額の税を
負担しなければならないとしたら、資金を借りようとは
思わない」と述べ、「積極的、強力な構造改革
行わなければ、財政あるいは金融政策で有効な
景気刺激効果をあげられない。カギは構造改革
実行」と指摘した。

ダイセルブルーム議長も、欧州議会
経済金融問題委員会で同様な見解を示した。

議長は、第2・四半期は、ユーロ圏全体では
ゼロ成長だったものの、スペイン、ポルトガル
スロバキアなどは成長を遂げたのは、すでに実施、
あるいは実施中の構造改革の成果と主張。

「最近の経済データは、ユーロ圏の回復が依然脆弱で
国によってばらつきがあることを示す。最近の動向は、
成長・改革の取り組みを推し進める必要性を鮮明にした」
と述べた。

「ユーロ圏が直面する根本的な試練は変わっていない」
と指摘し、長期にわたり低インフレが続く脅威に
直面しているとの認識を示した。