ECBの利下げ、ユーロ相場低下が目的=オーストリア中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・
オーストリア中銀総裁は4日、ECBがこの日の理事会で
利下げを決定した理由の一部は、ユーロ相場を
低下させることだったと述べた。
同総裁はオーストリアのORFのインタビューに対し、
「外国為替相場に影響を与えることが大きな目的だった。
実際、影響はすぐに表れた。これは長続きすると
みている」と述べ、欧州の輸出部門は非常に明白な
安心感が得られるとの考えを示した。
ユーロ相場については、「極端な水準は合理的でないと
考える」とし、「1ユーロ=1.30ドル、もしくはこれを
若干下回る現在の水準は、半年前と比べると欧州経済にとり、
はるかに受け入れやすい水準となっている」と述べた。
同総裁は自身が望ましいと考える具体的なユーロ相場の
水準については言及を控えたものの、「現在は正しい方向に
進んでいる」との考えを示した。
ECBの予想外の追加緩和を受け、この日の
ニューヨーク外為市場ではユーロが主要通貨に
対して急落。
ユーロ/ドルは節目の1.3000ドルを割り込み、
一時1.2921ドルと1年2カ月ぶりの安値をつけた。