英国、短期的に財政目標の達成困難=オズボーン財務相

オズボーン英財務相は3日、 秋季財政報告に
関する議会演説を行い、今年度及び来年度の
財政赤字が当初予想よりも大きくなり、
経済成長率は来年以降、減速の道をたどる
との見通しを明らかにした。

予算責任局(OBR)によると、国有銀行を除いた
公的部門純借入額は、2014/2015年度が913億ポンド
(3月時点での予想は866億ポンド)、2015/2016年度が
759億ポンド(同687億ポンド)となる見込み。

国内総生産GDP)比では今年度が5.0%
(同4.9%)、来年度が4.0%(同3.7%)。

ただ、再来年度以降は予想に沿った動きとなり、
2018/2019年度には黒字転換する見通しとした。

GDP成長率については、2014年が3.0%と
過去10年余りで最高となる一方、2015年は
2.4%、2016年は2.2%へとそれぞれ減速する
見込みとした。

オズボーン財務相は、住宅を購入する際の
印紙税の税率引き下げや、子どもにかかる
航空運賃の税金撤廃などを打ち出した。

国内金融機関に対しては、優遇税制を変更し、
今後5年間で新たに40億ポンド(63億ドル)の
税収が見込まれると明らかにした。

さらに多国籍企業に対する課税逃れ
対策を強化する方針も発表した。