ヒポ・アルペ銀問題、ECBが域内行への影響調査=関係筋

オーストリア当局が存続不能となったヒポ・アルペ・
アドリア銀行の不良資産受け皿機関(バッド・バンク)
による債務返済を停止したことを受けて、欧州中央銀行
(ECB)が域内銀行の同国へのエクスポージャー
ついて調査していることが明らかになった。

金融筋によると、ECBは域内銀行に送付した
質問書や電話会議を通じて、オーストリアへの
エクスポージャーや見込まれる引当金の詳しい
説明を求めている。

1人の業界幹部はECBの動きについて、
「この問題を重要視している」と指摘した。

オーストリア金融市場庁(FMA)は、バッドバンクの
ヘタ・アセット・レゾリューションを今月管理下に置き、
外部監査で76億ユーロの資本不足が明らかになったことを
受けて、債権者を公平に扱うベイルイン(債権者による
損失負担)による破綻処理計画を策定する期限を
2016年5月に設定した。

FMAは債務元本の減免(ヘアカット)の規模が
どれだけになるかは明らかにしておらず、ヘタの
破綻処理計画を断念し、支払い不能を宣言する
可能性を排除していない。