カナダ中銀、政策金利を0.75%に据え置き

カナダ中央銀行は27日、政策金利
翌日物金利を0.75%に据え置いた。

米経済が第1・四半期に弱含んだ影響は徐々に
薄れてきており、その後の米経済の底堅さは
カナダの輸出や設備投資への追い風になる
との見通しを示した。

カナダ中銀は、カナダの国内総生産GDP)が
第2・四半期に年率で1.8%増、第3・四半期に
2.8%増になると見込んでいる。

中央銀行は声明で「いくつかの複雑な調整が
見込まれるが、中銀が見込んでいる物価上昇の
見通しを脅かすリスクに大きな変化はない。
金融不安定化のリスクは高いままだが、
想定通りの展開だ」とした。

カナダは原油輸出国であり、通貨カナダ・ドルは
原油安に伴って大きく値下がりしてきた。

直近の数週間は原油価格の反発やドル安を背景に
持ち直していたが、ここ数日間は再び値を下げている。

中銀は、世界的に国債利回りが上昇する中で、
カナダの金融環境は引き続き非常に
緩和的だったとした。

経済見通しについては、4月の金融政策報告書で
示した内容とほぼ同じだとした。

基調的な物価上昇率は「様々な一時的な要因」を
考慮して1.6〜1.8%と予測した。

エネルギー価格の大幅下落による一時的な影響で
全体としての物価は低いとしたほか、
コア物価上昇率については、これまでの
カナダ・ドル下落に伴う輸入物価上昇などで
2%を上回る水準で推移するとした。