黒田日銀総裁、「円安、驚く水準ではない」

日銀の黒田東彦総裁は20日金融政策決定会合後の記者会見で、
現在の為替相場について「驚くような水準ではない」と述べた。

金利上昇を背景に、日米金利差の拡大が円安を促している
との見方については「一定の影響はあるが、いろいろな要素がある」
と指摘し、その上で「(今後)円安が行き過ぎて問題になるとは
思っていない」との認識を示した。

為替相場はトランプ次期米大統領の政策への
期待感から円安・ドル高が進行した。

大統領選前に105円程度だった円の対ドル相場は
一時118円台まで下落した。

日銀はこの日の会合で、長期金利を0%程度に
誘導することを中心とする現行政策の維持を決定した。

黒田総裁は「金利操作はうまく機能している。適切な長短利回りが
形成されている」と前向きに評価した。