レンジ圏で推移か

今週の為替相場は、レンジ圏での動きを継続か。



ドル円は、米国が利上げをストップしていることで、金利差を意識する動きが大きく後退しました。



米中、米朝の動きが気掛かりですが、中国とは貿易交渉が継続中で、北朝鮮とは2回目の首脳会談が開催さることが決まったことで、朝鮮半島を巡る米朝の対決は和らぐものと思います。



米朝の対決が、これまで為替市場ではリスク要因となってきましたが、このリスクが消えたことで、ドルにとっては買い安心感が博月場面もあるのではないかとみています。



とは言え、米国の先行きの経済に対する不透明感、利上げストップの影響を考えると、ドルを買って安心ということにはならないと考えます。



ドル円で見て、110円台をドルが維持することが出来るのか否か、これが大きな材料になると思います。



110円を維持することが出来れば、次の目標は115円を意識することになると考えるのですが、110円を維持できないと、逆に105円が意識される展開が想定されます。



この中、米国も日本も積極的に自国通貨を売り買いする材料がないことで、今までのレンジ圏での推移が継続するのではないかと考えています。



この中、気掛かりなのは、英国のEU離脱を巡る動きが複雑になっている欧州情勢です。



欧州と英国は離脱合意を決めましたが、ここにきて、英国では離脱合意を再交渉する動きが強まっています。



EUは離脱合意の再交渉はないという姿勢を強めており、このまま、英国とEUの対立が続くようなら離脱合意なき、英国のEUからの離脱という事態になる可能性もあります。



そうなったら、欧州通貨が大きな変動を起こす可能性が出てきます。



対ドルでも、対円でも欧州通貨が下落することが想定されます。



この時に、対ドルでの下落がどの程度になるのか注視したいと思います。



この中、豪ドルも将来の利下げ観測が流れる中で、豪ドルが軟調に推移していることも気がかりです。



ドル円単体の動きでなく、他通貨の動きがドル円にどのような影響を与えるのか、じっくりと他通貨の動きも考えてみたいと思います。



予想レンジは、ドル円106.20112.20円、ユーロ円が1209.20126.20円、英ポンド円が138.20144.20円、豪ドル円73.2079.20円。