ドル高値圏で一進一退か
今週の為替相場は、ドルが高値圏で一進一退推移を続けるのではないかとみています。
英国のEUからの離脱について、延期する見通しが強ってきました。
先週は英議会の評決に関心が集まりましたが、結局、英国はEUからの離脱について、合意ある離脱を求めていることがわかりました。
これに対し、EUがどのような回答を出すのか、EUと英国がまとめた合意案から一歩も譲らないのか否か、今後の行方を見極めたいと考えます。
英ポンドは、当初は合意なき離脱が意識され大きく値を下げましたが、その後は、合意ある離脱を英国が求めていることがわかり、ポンド買いが強まる動きを見せました。
ユーロも、このポンドの動きを睨みながら底堅い動きを見せました。
この中、ドルは低調な米経済指標がドルの上値を抑制する動きを見せました。
対円でも一時は112円台に上昇する動きを見せましたが、その後はドルの上値の重さを確認する展開となっています。
引き続き、トランプ大統領のロシア疑惑の動きや米国内の経済動向が大きな材料になると思います。
今週開催される米FOMCでは、利上げを示唆する発言はないと考えています。
むしろ、今の米経済の動向がどうなっているのか、FRBはどのように経済の先行きを読んでいるのかが注視されるのではないかと思います。
基本は、米ドルは底堅い動きを見せるのではないか、そう思います。
ただ、米国内の不透明感や欧州の先行き懸念、米朝、米中をめぐる思惑発言等々、材料は頻繁に出てくるのではないかと考えます。
この中、年度末要因は少なくなっていますが、ドルが高値安定となった場合、年度末を意識したドル売りが本邦勢から持ち込まれる可能性もあるのではないかとも思います。
予想レンジは、ドル円が108.20~113.20円、ユーロ円は124.20~130.20円、英ポンド円が145.20~151.10円、豪ドル円が76.20~81.20円。