10日の経済指標

【日本】
1~3月期の国内総生産は前期比年率年2.2%増に上方修正
内閣府が10日発表した2019年1~3月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.6%増、この成長ペースが1年続いた場合の年率換算では2.2%増となりました。
設備投資が底堅く、速報値(前期比0.5%増、年率2.1%増)から上方修正されました。

4月の経常黒字は1兆7074億円
財務省が10日発表した4月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は1兆7074億円の黒字でした。
前年同月に比べ9.5%減少しましたが、58カ月連続の黒字となりました。
経常収支のうち、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は982億円の赤字でした。
輸出は3.7%減の6兆3880億円、輸入は6.9%増の6兆4862億円でした。
貨物輸送や旅行に伴うサービス収支は3127億円の赤字となりました。
企業が海外投資から得る利子や配当金の動向などを示す「第1次所得収支」の黒字は、9.6%増の2兆1303億円でした。

5月の景気ウォッチャー調査、現状判断指数は44.1に低下
内閣府が10日発表した5月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比1.2ポイント低下の44.1でした。
悪化は2カ月ぶりで、英国の欧州連合(EU)離脱が決定した2016年6月(41.8)以来2年11カ月ぶりの低水準となりました。
10連休明け以降に飲食店の利用が低迷し、家計、企業、雇用の動向がそろって前月を下回りました。
基調判断は「このところ回復に弱さが見られる」に据え置かれました。 

【英国】
4月の英GDPは前月比0.4%減
英国立統計局(ONS)が10日発表した4月の国内総生産(GDP)は前月比0.4%減となりました。
自動車生産が統計開始以来、最大の落ち込みを記録した。欧州連合(EU)離脱を控えた操業停止が影響した。
3月のGDPは0.1%減でした。
2~4月のGDPは前期比0.3%増と、1~3月の0.5%増から鈍化しました。
前年比では1.3%増に鈍化しています。
4月の製造業生産は3.9%減と、2002年6月以降で最大の落ち込みを記録しました。
また、自動車生産は前月比24%減と、1995年の統計開始以来、最大の減少でした。
「輸送機器」全体では、1974年以来最大の落ち込みとなりました。