カナダ中銀、政策金利を据え置き
カナダ銀行(中央銀行)は24日、政策金利を1.75%に据え置きました。
ただ将来の利上げの必要性を巡る文言を削除し、2019年の成長見通しを1.7%から1.2%に下方修正しました。
中銀によると、2019年上半期の経済成長率は、カナダの石油部門の鈍化、世界的な貿易政策による悪影響、住宅部門の予想以上の低迷などにより、1月時の予想を下回るとされています。
一方、下半期は住宅市場が安定し、所得の伸びに消費が下支えされることから成長が持ち直すとの予想を維持しました。
中銀は「以上の状況を踏まえると、政策委員会は緩和的な政策金利が引き続き正当化されると判断する」と指摘し、3月6日の声明にあった「将来の利上げ時期」に言及した文言を削除しました。
ポロズ総裁は記者団に対し、「新たにネガティブなかく乱要因があれば、利下げする必要があるかどうかを判断する材料になるだろう」と指摘しましたが、2019年下半期以降の楽観的な経済見通しを踏まえると、金利は本来あるべき水準で推移しているとし、「この見通しが妥当であることを実際に確認するためにはポジティブな経済指標が必要」と述べました。
カナダ中銀は2017年7月以降に5回の利上げを実施し、2018年10月以降は政策金利を1.75%に据え置いています。